【資料紹介】12代藩主遠山友禄(ともよし) 婚儀の日



 天保14(1843)年12月6日が、遠山友詳(ともあき)(のち友禄)の婚姻の日でした。この時、友詳は25歳。新婦は日向国(ひゅうがのくに)(宮崎県)佐土原(さどわら)藩主島津忠徹(ただゆき)の5女で、18歳の美姫(よしひめ)でした。
 九州(佐土原)と美濃(苗木)という遠方で何故縁が?と思えますが、江戸では共に外様(とざま)大名で、それぞれの屋敷が近所にあり、近所同士の縁でした。
 さかのぼること9月14日、江戸城の白書院(しろしょいん)で、縁組は願いの通り幕府から認められました。10月1日に島津美姫は「嘉姫(よしひめ)」と文字替をしました。
 11月27日に嘉姫結納。本使は家老小倉猪右衛門(いえもん)でした。結納の品は小袖1重(代りに白銀百両)・帯(おび)2筋・末広2本・昆布1折・塩鯛1折・樽1荷。友詳から嘉姫へは、干鯛(ほしだい)1箱・金五百疋(ひき)(16両程)。他へも干鯛と、値は変わりますが金銭を贈ります。折り返し島津から答礼がありました。
 さて婚姻の日12月6日。当日は午前10時前に、島津から土産を入れた長持と、土産の干鯛・酒樽代などが届きました。
 午後1時過ぎ、御輿(おこし)で嘉姫は滞りなく移られ、輿は表から奥玄関まで入りました。
 書院において佐土原の家老が挨拶を披露、友詳と嘉姫は退座し、色直し前から、雑煮・鰭(ひれ)吸物・冷酒、その後燗酒・肴(さかな)3種が出て、一汁五菜の料理が出ました。
 嘉姫からの土産物は、次のようでした。

 褐色無地 熨斗目(のしめ) 1重
 同 半上下(かみしも) 1具
 帯 1筋
 扇子 2本
 畳紙(たとうがみ) 2帖

 合盃の用意が出来て、居間において三々九度の盃をいたしました。合盃を滞りなく済ますと、役人共始め、式日に罷(まか)り出た面々の挨拶を受けました。
 これが婚姻の日当日の大要です。(ち)

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嘉姫の持参品(常設展示)



掲載(最終更新 : 2018年3月22日)

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