【資料紹介】「秘書」と「諸事之覚」



◆収蔵品

現在、遠山史料館の古文書教室でテキストにしているのが「秘書」ですが、これは瀬戸の庄屋に関わる内容です。 他の文書でも「秘書」と題されたものを時折目にします。 江戸時代の武士は、勤めにおいて、作法・様式・前例を踏襲するのが基本だったようです。 そこでその家の流儀や職務の作法などを「秘書」として親から子へ伝えることが多かったようです。
写真上左側の文書の表紙には、「秘密之書不免他見諸事公事取扱之事」と書かれています。 筆者の河内正俸(まさよし)は通称左中といい、江戸家老でした。
当時の藩主遠山友寿(11代)は、「秘書」でなく「覚え」を多く残しました。二の丸には祐筆部屋と並んで旧記方部屋がありました。 ここに、苗木藩歴代の古文書が置かれていたのでしょう。江戸では火事が多く、江戸屋敷の文書は焼失する危険が常にあり、 友寿は写し置く必要を考え、歴代の記録からその要点を書き写す抄録を多く残しました。
明治になって、廃藩置県の前に苗木藩では藩の公文書はほとんど処分したようで、残っていません。 幸い、藩主の手になる書は、遠山家として残り、現在遠山文書として、史料館に所蔵されています。 友寿公の「覚え」は苗木藩では貴重な記録になっています。 (ち)

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掲載(最終更新 : 2017年6月 2日)

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