【資料紹介】田丸の長刀



◆苗木城夜話

1600(慶安5)年

1600年、関ヶ原合戦直前に苗木城を奪還した遠山友政は、西軍敗北(9月15日)の後、 10月10日に岩村城を田丸直昌(たまるただまさ)から請け取りました。その様子は「岩村城請取」 (遠山文書)で判ります。
「田丸中務少輔は髪を切って投げ織物の袴に一尺八寸の太刀を帯びて家老の石部外記を召連れ、城の 東門に罷り出た。(中略)戸を開けば八十余人の女房ども一度に群がり出た。その他に家中思い思いに 城を出た。大将田丸は旅装束を用意して家臣外記と足軽に長刀一振持たせ、主従四人夜半に城中から忍ぶ ように出た(中略)この後、遠山方から「少分ながら」と路用として五十両を渡すと田丸は請取り、長刀を 取り出して「今度(このたび)遠山氏発向のしるしに進上する」と差し出した。 これを受けとって足軽二名を呼び、西濃太田まで案内するように命じた」、とあります。
「岩苗伝来記(がんびょうでんらいき)」によると、この刀は平安末期の1180年8月、源頼朝が 伊豆代官山木兼隆(やまきかねたか)の館を攻めた時、加藤景兼(かとうかげかど)に与えたもので、 岩村城天守の八幡祠の傍に置かれていたとされてます。
この記念の長刀を田丸が友政に渡したというのです。 遠山家「重宝物台帳(ちょうほうぶつだいちょう)」(明治39年)には田丸中務より贈与の長刀1本と あるので、明治まではあったようです。 (ち)

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    岩村城請取



掲載(最終更新 : 2017年6月 2日)

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