【資料紹介】遠山久兵衛の鏡 見つかる



◆展示品紹介(レプリカ)

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海部郡蟹江町八劔社蔵
和鏡-遠山久兵衛銘-

 愛知県海部郡蟹江町に遠山久兵衛と刻まれた祭祀用の鏡がありました。(蟹江町文化財) 慶長18年(1613)とあるので、久兵衛は初代苗木藩主遠山友政をさします。この鏡は何に用いられ、蟹江にあったのか推察してみます。 鏡は戦勝祈願の際、左右に榊(さかき)を立て、剣・玉と共に掛けて祈願をしたようです。

 慶長19年秋、大坂冬の陣では、友政は桑名守衛を命ぜられました。 八劔社(はっけんしゃ)は木曽義仲ゆかりの社で、桑名から数キロの距離にあります。 友政は時にこの八劔社を詣でたのでしょう。 翌元和元年(1615)大坂夏の陣では友政等苗木勢は大坂で戦います。 5月豊臣家が滅び、夏の陣が終わりました。戦国時代から続いた戦争はこれで終わったと多くの人が実感したことでしょう。

 友政はこの時60歳、若くから戦乱を生き抜き、最後の戦いでした。 大坂からの帰り、昨年も参詣した蟹江の八劔社に感謝と平和を祈念して鏡を奉納してきた、と推察出来ます。 鏡の存在は今まであまり知られていませんでしたが、今回、複製を製作し、史料館で展示しています。 慶長19年友政が家康から桑名の守護を命じられたことを老中安藤対馬守に知られた書状と共にご覧ください。(千早)

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  遠山久兵衛書状(安藤対馬守宛て)


恵那山2010年1月号



掲載(最終更新 : 2017年6月 2日)

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