【資料紹介】苗木藩の紙幣についてⅡ



◆収蔵品紹介

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苗木の藩札

 苗木藩札について、前回では苗木藩の財政事業から藩札の発行理由等を説明しました。今回は収蔵している藩札の概要と発行者について紹介いたします。 藩札には、実際に通用(取引)された紙幣と藩内の各庄屋に配布された照合札(見本札)があります。
藩札は縦約10.2cmから11.9cm、横は2.7cmから4.0cmの大きさで、和紙を何枚も重ねた厚手のものが用いられています。偽造防止のためか、 赤、黒、黄色に染められています。


 表には■金額■木版印による発行元(領主)の名前■引き替え期限(通用期限)の干支■庄屋の印■領主の印があり、 裏には藩の役人(三人)のものとみられる黒印が押してあるのが一般的です。 藩札の発行は幕府の許可がないと出来ないので、法に触れないよう苗木藩札は個人が出した形をとっています。 札の中に出てくる発行者(預かり主)たちは、藩札の発行や藩札と正金の取換業務を藩から任された領内の資産家・豪商たちでした。
所蔵されている藩札には亀山平兵衛、亀山橘太郎、安保謙治、安保弘太郎、山下彦太夫、山下曽七郎、山下宮之丞等の名前を見ることができます。
これらの人々は村役人層であり、「御用達」あるいは「御用弁」と呼ばれていました。 彼らは苗木藩の御用達として、藩に多額の献金を行い、その功績をもって「士各並」扱い等の身分特権を与えられましたが、 御用達の多くは苗木藩の消滅と共に、多くの借財を負って次第に歴史から姿を消していきます。(原)
「恵那山」2005年1月号



掲載(最終更新 : 2017年6月 2日)

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