【資料紹介】成瀬誠志作 陶製「陽明門」



◆収蔵品紹介

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陶製「日光陽明門」の屋根

 成瀬誠志(なるせせいし)は弘化2年(1845)に恵那郡茄子川(なすびがわ)(現中津川市茄子川)に生まれ、60余年にわたる陶芸の道を、強靱な精神力と忍耐力をもって貫き、他に妥協を許さなかった陶芸家でありました。 陶芸家-成瀬誠志は数々の名品を残し、その精緻巧密な作品は、彫刻、絵付け、焼成等の感嘆すべき誠志の技術から生み出され、観る人に永久の感動を与えています。
当館には誠志の作品「陶製日光陽明門」の一部、屋根等が寄贈されていますが、この陽明門全体の大きさとしては高さ約75cm、横約45cm、実際の1/25の大きさで製作されました。 誠志の永い陶芸生活の中で最も情熱を傾けて作られ、完成までに約8年の月日と約4千円(当時)という莫大な費用を要したといわれています。


 陽明門は時の小崎岐阜県知事に激賞され、明治26年(1893)のアメリカシカゴのコロンブス大博覧会に出品されましたが、輸送中に荷崩れが生じ破損してしまいました。 やむを得ず門等の一部分が出品されましたが、各方面から絶賛され、工芸1等賞を受賞したことは、陽明門の美術品としての価値が一級品であったことを示しています。

 残念ながら今となっては陽明門の全貌を知る事は出来ませんが、残る屋根だけからでも金襴に輝く楼閣を想像することは可能です。(原)

「恵那山」2005年7月号



掲載(最終更新 : 2017年6月 2日)

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